【昭和レトロ】ゲームウォッチ 「ファイア(FIRE)」

ゲーム&ウオッチ「ファイア(FIRE)」

任天堂が1980年に発売した携帯型ゲーム機「ゲーム&ウオッチ」の中で、初期シリーズに位置付けられる名作が**ファイア(SILVER版)**です。のちのWIDE SCREEN版とは仕様が異なり、シリーズ黎明期の特徴を色濃く残す一台として、今なお高い評価を得ています。


■ 概要

「ファイア(SILVER版)」は、任天堂の初期型ゲーム&ウオッチにあたるSILVERシリーズの第4弾として登場した携帯ゲームです。プレイヤーは、燃え盛るビルから飛び降りる人々をキャッチし、バウンドさせて安全な場所へと運ぶというシンプルかつスリリングなアクションゲームです。

このSILVER版「ファイア」は、ゲーム&ウオッチシリーズの黎明期を代表する作品の一つであり、WIDE SCREEN版の前身となる存在です。


■ 発売日と当時の定価

  • 発売日:1980年7月31日(昭和55年7月31日)

  • 当時の定価:5,800円(税込)

■ 仕様

項目 内容
製品名 ゲーム&ウオッチ ファイア(FIRE)SILVER版
型番 RC-04
シリーズ SILVERシリーズ
本体サイズ 約100mm × 65mm × 12mm
画面 モノクロ液晶ディスプレイ(フィルムLCD)
電源 ボタン電池(SR43×2個)
操作ボタン 左右移動ボタン、Game A/B、Time、ACL(リセット)
時計機能 あり(アラーム付き)
スピーカー 単音電子音(ピーピー音)
重量 約100g(電池含む)

■ 知識

● 任天堂初期の野心作

ファイア(SILVER版)は、ボール、フラッグマン、バーミンに続く4作目で、ゲーム&ウオッチの可能性を広げた作品の一つです。当初は電子時計付き玩具として販売されましたが、ゲームの面白さが評価され、ブームの火付け役となりました。

● アラーム機能付きで実用性も

子どもたちの間では、目覚まし時計としても使える便利な「ゲーム付き時計」として重宝されました。アラーム音は、電子的な「ピーピー」というシンプルなものでした。

● 海外では「Fire」名で展開

このSILVER版は北米・欧州にも「Fire」の名で輸出され、任天堂のグローバル展開の布石となった初期製品でもあります。

■ まとめ

ゲーム&ウオッチ「ファイア(SILVER版)」は、1980年という任天堂の転換期に登場した歴史的価値の高い作品です。ゲームとしての面白さ、シンプルながら高い完成度、そして現代におけるコレクター需要の高さは、まさに「原点にして傑作」と言えるでしょう。