National RX-7000:ラジカセ
National RX-7000は、1981年(昭和56年)に松下電器産業株式会社(現・パナソニック)から発売された高性能・高級ラジカセです。
「STATION」シリーズに属し、当時の家庭用ラジカセの中ではトップクラスの音質と機能性を誇るモデルとして登場しました。
家庭にいながら臨場感あふれるステレオサウンドを楽しめることから、音楽ファンやオーディオマニアから非常に高く評価された製品です。
「広告」
発売日と定価
-
発売日:1981年(昭和56年)2月発売
-
定価(当時):97,800円(税込)
当時の家電製品としては高価で、一般的なラジカセの倍以上の価格設定がされていました。そのため、高級オーディオ志向のラジカセとして位置づけられていました。
National RX-7000の特徴
✔ コンポに迫る高音質
RX-7000はラジカセの枠を超えた設計で、7.5W+7.5Wのパワーアンプや2ウェイスピーカーを搭載。家庭用の簡易コンポに匹敵する音質を誇ります。
✔ アンビエンスステレオ回路
スピーカーからの音を空間的に拡張するアンビエンス機能を内蔵。部屋全体に自然な音の広がりを作り出すことができ、リスニング体験が向上しました。
✔ メタルテープ対応&ドルビーNR搭載
MXヘッド搭載でメタルテープ対応、さらにドルビーBタイプNRでノイズの少ない録音・再生が可能です。
✔ 操作性と高級感を追求したデザイン
操作部はフェザータッチ式、チューニングはフライホイール方式を採用。アルミ調のパネルやシンメトリーなスピーカー配置により、洗練された印象を与えます。
National RX-7000仕様
項目 | 内容 |
---|---|
形式 | ステレオラジオカセットレコーダー |
カセット機能 | フルロジックマイコン制御、MXヘッド(メタルテープ対応)、ドルビーNR、3曲TPS、ワンサイドリピート、オートリバースなし |
ラジオ機能 | FM(76-108MHz)、AM(MW)対応、フライホイール式アナログチューナー |
スピーカー構成 | 2ウェイ:16cmウーファー+5cmツイーター(左右) |
出力 | 7.5W+7.5W(EIAJ/DC) |
音響効果 | アンビエンスステレオ回路搭載 |
端子 | ライン入力(AUX)、マイク端子、PHONO(MM型)端子、ライン出力、ヘッドホン端子 |
リモコン機能 | 対応(別売リモコン端子) |
電源 | AC100V、DC(単1形乾電池×10本) |
サイズ | 約 幅56cm × 高さ33.5cm × 奥行17.5cm |
重量 | 約9kg |
「広告」
National RX-7000|おわりに
National RX-7000が発売された1980年当時、ラジカセは単なる携帯音楽プレーヤーではなく、家庭のメインオーディオとしての役割も担っていました。各メーカーが高音質化競争を繰り広げ、より高機能で高性能なモデルが次々と登場。その中でもRX-7000は、その音質とデザインで他を圧倒する存在でした。