National RX-7700|昭和のラジカセ
National RX-7700は、1979年(昭和54年)にナショナル(松下電器産業)から発売されたステレオラジカセで、当時の最先端技術を詰め込んだハイエンドモデルです。大口径スピーカーを搭載し、5バンド受信、ドルビーNRや11曲飛び越し選曲機能を備えた、まさに“ラジカセ黄金期”を象徴する1台です。
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製品名:National RX-7700
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発売日:1979年(昭和54年)
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当時の標準価格:138,000円(税込)
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詳しい仕様
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出力:13W(6.5W+6.5W、EIAJ/DC基準)
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スピーカー:16cmウーファー+3cmツイーターの2ウェイシステム
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テープ部機能:
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11曲飛び越し選曲TPS機能(プログラム機能付き)
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メモリリワインド/オートプレイ
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ドルビーNRシステム内蔵
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テープセレクター:Normal / CrO₂ / FeCr対応
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ラジオ受信バンド:FM / MW / SW1〜SW3(計5バンド対応)
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受信周波数帯:
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MW(中波):530〜1605kHz
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FM:76〜90MHz
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SW1〜SW3:3.9〜21.85MHz(短波3バンド)
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周波数特性:40Hz〜14kHz(CrO₂テープ時)
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電源:
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家庭用AC電源(100V、50/60Hz)
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DC12V(外部電源端子)
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単1乾電池×10本でも動作可能(ポータブル使用)
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外形寸法:幅564×高さ326×奥行185mm
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重量:12.5Kg
特徴と機能解説
11曲飛び越し選曲(TPS機能)
カセット内の最大11曲までをボタン一つでスキップできるTPS(Tape Program Sensor)機能を搭載。メモリリワインドやオートプレイ機能と組み合わせて、高い操作性を実現しています。
ドルビーNR内蔵
当時の高級機にしか搭載されていなかったドルビーNR(ノイズリダクション)を内蔵し、カセット録音時のノイズを低減。高音質な再生が可能です。
短波3バンド対応(SW1〜SW3)
海外放送なども受信可能な短波3バンド対応。BCL(Broadcast Listening)ファンにも支持された設計です。
ハイパワーなスピーカー構成
16cmウーファーと3cmツイーターの2ウェイシステムによる13W(EIAJ)出力は、家庭用機器としては大音量かつ高音質を実現しており、迫力ある音楽再生が可能です。
操作性とデザイン
大型のアナログメーターや個別のレベル調整つまみを備え、直感的で視認性に優れた操作パネルを採用。サイドウッド調のデザインが高級感を演出しています。
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おわりに
National RX-7700は、1979年というアナログオーディオが最盛期を迎えた時代に登場した名機であり、機能面・デザイン面ともに非常に優れており、当時としては最高峰クラスのラジカセです。その先進的な機能と高音質、堅牢なデザインは、今なおオーディオファンやコレクターの心を掴み続けています。昭和の技術遺産として、非常に価値のある一台と言えるでしょう。